SUI-01とは
ハードウェアはARM CPUに計測用のAD、制御用のDAをつけた汎用制御ボードです。動作を簡単に説明すると、数十μsecの等間隔でセンサー等の信号をAD変換し、必要な計算処理を行い、DAにて制御すべき電圧を出力するだけのボードです。
最大のメリットは…
高速で高機能、かつ安価な制御装置を構成できる!
・FPGAによる多チャネルのAD/DAによる高速サンプリング処理。50μsecで同期サンプリングが可能(倍速でオーバーサンプリング処理等も可能)
AD16ch 18bit // DA 1ch[18bit] + 8ch[16bit]
・最大16ボードでの同期運転(AD Max.256Ch, DA Max.16Ch[18bit]+128Ch[16bit])
・高速な浮動小数点ユニット実装のメインCPU(M4)、大容量RAM実装により高機能な制御が可能。
・メインCPU(M4)の他CPU(MO)でパソコンとの4chの高速通信。
・実績のある基本ルーチン群をベースに、ユーザー様の要望に合わせた制御をファームで実現可能。
SUI-01の処理速度
パソコンで制御装置からデータを吸い上げ計算し、制御装置に新しいデータを送るというフェーズをなくすことによって、リアルタイム性の強化された制御を可能としています。
SUI-01の計測と制御
ベースになるのは、 数10μsec での高速サンプリングによる、計測と制御です。
計測されたデータの処理のために基本的な処理ルーチンが準備されています。
1)フィルタ
IIR、FIRフィルタによる、ローパス、バンドパス、ハイパス等の処理
2)PID制御
基本的なPID処理ルーチン (D制御は、完全微分、不完全微分をサポート)
3)信号発生
指数関数を使った基本波形、重畳波形、任意波形
4)定常波試験においての各種演算
・P-Pサーチ
・基本波計算
・RMS計算
・位相計算
5)6座標変換
6)タイミング信号
サンプリング時間や状態に合わせて、タイミング信号などを出す処理。
7)I/O処理
高速な計測と状態監視による、異常停止などの出力処理
8)上位のパソコン等との連携。
制御指示、状態監視、測定データ、制御データなどの受け渡し
非常に硬いものをショックレスに制御する。
特性が変わっていくものを、安定して制御する。
高速サンプリングした計測データをファームウェアで演算処理し、すぐに制御データを修正することが可能なために、今までにないスピードで制御ができます。
SUI-01ボード+ファームウェアで出来ること
- リアルタイムでの応答波形のひずみ率を低減させる制御波形の生成
- 共振点追跡制御
- PID制御による、加振制御装置
- 特殊および特別な制御を0.05msec(20KHz)の感覚で演算制御
- 複数ボードを使用した多軸制御(同期運転も可能)
- パソコンとの通信(指示や制御データの送信、計測データの受信)による更に高度な制御演算
「シーケンサーと汎用AD/DA+パソコン」では目的が達成できず、特別なハードウェアの開発を必要としていたケースでも、SUI-01制御ボードを使うことで、【パソコン+「SUI-01+ファームウェア」】の形で可能となります。
つまり、ハードウェアの設計開発フェーズが不要になります。
ファームウェアとして、SUI-01にはPID,フィルタ等の実績ある関数群が準備されています。パソコンとの送受信関数群、汎用DLLなどはパソコンにも準備されています。
具体的な活用例
・耐久加振
共振点を含む試験の中でも特性が大きく変わる試験では、計測データの評価を行いゲイン等の係数を動的に変化させることにより、迅速かつ安定した制御を可能にします。
・性能試験加振
ファンクションジェネレータ 単なる波形発生でなく、AD,DIOの状態により任意の波形を発生させることができます。
・
モーションコントローラ 計算のための各種パラメータをファームに送り込み、ファームウェア内で座標変換計算を行い制御します。SUI-01を2枚以上使うことにより、多軸制御も可能となります。(最大16台)
・位置制御
電動、油圧アクチュエータのPID処理 を含む制御が可能です。
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